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イスラエルの農業生産高は過去30年で約5倍に成長。しかし、水の使用量はほとんど増えていない。これを可能にしたのが点滴灌漑という技術だ。イスラエルはこの技術を、乾燥地に覆われる中東をはじめ、中国からブラジルまで世界中に輸出している。イスラエルでは農業はハイテク産業であり、情報産業なのだ。
イスラエルは農業技術を武器に中国との関係を強化している。中国側は「イスラエルの節水農業技術が取得できるなら何を犠牲にしてもかまわない」とまで言い切る。中国国家ファンドも、イスラエルの農業技術を中国へ移転するべく、大きな投資をしているほどだ。
イスラエルの農業技術の中核は、節水技術である。また、作物の生育をコントロールする技術でもある。中国は既に、大量の農業技術者を労働者としてイスラエル本国の農場に派遣し、技術を吸収中だ。水資源不足に悩む中国は節水技術と農産物の高品質化を習得している。
話題はそれるが、年間輸出額が300億ドルを超える世界最大級の農業輸出国となりつつある中国が、イスラエルの農業技術でさらなる効率向上、高品質化、安全性向上を実現したらどうなるか。日本は隣国として多大な影響をこうむるだろう。確かに日本産の農作物は美味しいが、いつまでも競争力があると思っていてはいけないと思う。日本農業の生産力と生産性を落としてしまったら、日本市場は中国産農作物に席巻されるかもしれない。